インボイス・適格請求書に強い
東京都港区六本木にあるインボイス税理士事務所

インボイスで免税事業者の仕事や生活が変わるとは

Q　免税事業者の仕事や生活が変わるとはどういうことですか？

A　A社が課税事業者になってインボイスを発行してくれればB社は増税はありませんが、A社がインボイス登録事業者になりたくないとなった場合、B社はインボイスを発行してもらえないのでB社は1,000円増税になります。同じような取引がたくさん出てきて1,000円の増税が積もり積もって1,000万円になった時、B社はどう考えるでしょう？「この1,000円の増税分を誰かに負担してほしい」と考え、この1,000円分A社からの仕入から値引きしてもらおうと考えることは容易に想像できます。そうすると納税分の1,000円を調達できます。しかし、A社は1,000円値引きということは売上が1,000円減り、そのまま利益が1,000円減ります。つまり年間の売上が約10%減り同額の利益が減ります。免税事業者の場合、たいてい家族経営や知り合いで経営していることが多いです。つまり、免税事業者の利益はほぼその家族の生活費です。今まで990万円の売上で400万円の利益だったのが、令和5年10月以降、売上が約10%減って900万円になり利益が310万円、つまり生活費が90万円になったとして、今まで通りの生活ができるでしょうか？これが、インボイスが始まると免税事業者の仕事や売上が変わり、ひいては生活まで変わってしまうということです。